NHK俳句 夏井いつきの季語道場。 NHK松山放送局 Blog:NHK

錫茶箕 すずちゃき)に新茶ひかりて給湯室 ペトロア [解説] これもオフィスの光景だと思いますが「給湯室」という言葉の使い方がうまいですね。 【添削例】干支同じ母と娘や新茶汲(く)む 仏前の初新茶で父思ふ 翡翠 青天を写して田で飲む新茶かな あぽろ すごもりで新茶の味身にしみる まあくん [解説] これら3句も助詞「で」が説明的になっていて気になるところ、再考してみましょう。

投稿時間:2021年05月15日 土 07:30 兼題:渦潮 秀作・佳作 2021年5月15日 土 放送 兼題:渦潮 【秀作】 渦潮や龍神様を祀る村 加田紗智 海底に立夏の渦の跡在りや 吉野川 予報では渦潮午後に増ゆ清和 伊予吟会 宵嵐 大小の渦潮大小の銀河 打楽器 野球帽大うず潮に呑まれけり KAZUピー 膨れては崩れ渦潮そこかしこ あずお 渦潮は味方小早の艪の猛る あみま 渦潮や寡黙な船長の眉間 かつたろー。 鋼 はがね)めく鱧は花へと湯引きされ 木染湧水 [解説] 「鋼」と比喩しておいて「花へ」と表現、これが観察のお手本。 新茶ぐいっ現在進行形に生きる 松本 だりあ [解説] 「新茶」に対して普通「ぐいっ」という表現はしないのですが、中七下五の前向きな姿勢、自分を励ます力として「新茶」が描かれている点がユニークで発想が明るい。

20

自給てふぜいたく祖谷の新茶かな キートスばんじょうし とんぼりの屋台へ日差し新茶売る けーい〇 新茶葉をゆるりとひらいて柿右衛門 さと 農協のかさむ借金古茶渋い じゃすみん 礼状を認めふくむ新茶かな ツユマメ 走り茶や今しうしうと走る湯気 ひでやん 婚の荷を迎ふる朝や新茶くむ 伊奈川富真乃 新茶香るフードコートに人疎ら 伊予吟会 宵嵐 新茶買ふ日曜市の立ち話 一港 安定期入り新茶の色きれい 稲畑とりこ 新茶摘む校舎も我も昭和の子 稲穂 たおやかな観音像や新茶汲む 浦野紗知 子の語る異郷の暮らし新茶汲む 加田紗智 新宮の新茶の香る直売所 れんげ畑 仁淀川すがし新茶のかおりよし 夏草はむ 新茶かと問われ新茶と答えけり 花紋 妻ありて新茶二杯を入れにけり 亀山酔田 店長が仏蘭西人の新茶かな 菊池洋勝 新聞紙きれいに畳み新茶汲む 吉行直人 会ってほしい人がと言われ新茶買ふ 久留里61 招待状幾度も眺めつつ新茶 宮武美香 新茶葉に仁淀の青を見つけけり 宮本象三 鳥海の雪の消えたる新茶かな 曲がりしっぽ 叔母からの香典返し土佐新茶 近江菫花 集配や新茶の香する箱三ヶ 高尾里甫 新茶甘し父の産湯の水汲んで 彩汀 けりつかぬ事一つあり新茶汲む 三泊みなと 新茶の香デパート5階催事場 山川腎茶 お隣は結納らしい新茶の香 山羊座の千賀子 新茶嬉し白磁に踊る唐子達 紫水晶 お茶カフェに新茶の文字のすずろなる 七瀬ゆきこ 茶筒へと新茶の霧の深みどり 渋谷晶 作業着は雑に畳まれ新茶汲む 小野睦 日曜のみどり新茶の香のきれい 松山のとまと はやい雲ゆっくりの雲新茶汲む 蒸し馬 縒りたての新茶懐紙にいただきて 上原まり 新茶汲むワーケーションの一日目 裾野くみこ 退院の荷のそのままに新茶汲む 西原みどり 猫舌の待ちて尚良き新茶かな 青井猫 ロンドンは雨餞別の新茶かな 池之端モルト 新調のワイシャツ硬し新茶濃し 藤 雪陽 新茶出す土日の住宅展示場 藤田ゆきまち 老荘の味や新茶の三煎目 比々き 新茶汲む朝の明るき湯を注ぎ 富山の露玉 花嫁の支度を待つ父へ新茶 風ヒカル 新茶つぐ所詮死ぬまで無位無冠 岩宮鯉城 新茶放り込む町工場の薬缶 妹のりこ 新茶薫る庫裡六人で五百歳 あいだ だなえ 新茶汲む父はふくふく母に汲む 綾竹あんどれ 新茶汲む三十歳の新理事長 世良日守 トンと底鳴らし紙筒新茶の香 棗椰子 【佳作】 一芯二葉の手早さ新茶摘む じょいふるとしちゃん 新宮の新茶最後の雫まで おぼろ月 一滴を待つ贅沢の新茶かな ねじり花 そこここと小徑へ入りつ新茶摘む かいぐりかいぐり 二年坂祖母へ土産の新茶缶 あおみかん 仏壇に新茶100g1000円 くーりん 名水を辿りし午後や新茶汲む あたなごっち 新茶てふ甘美な誘ひ霧の森 あみま 夜勤あけ窓あけはなす新茶かな アリマノミコ 新茶供す隔離の部屋の前の卓 アロイジオ 婚礼の香り儚む新茶かな ヴィッカリー趣乃 酒好きの父に供える新茶かな がのん 初摘みのお茶の残り香散歩道 キムさん 新茶揉む素手で揉むのは母譲り こぼれ花 新茶汲む接種予約は取れぬまま じゅん 釜の火を落として閻魔新茶飲む さぬきの風 紹介文パソコン起動新茶香る しょるてぃん ボロボロの茶筒に溢れる新茶かな すみれ 手の土はらい紙コップで新茶飲む たかばたけ しき 襟正す二代目や新茶摘む朝 たま 細胞弾むふるさとの新茶かな のど飴 メカ好きは先祖返りか新茶汲む のらぼう菜 手の中の手もみ新茶針のごとく のりぴ 火入れして新茶の針の香りたつ どいつ薔芭(ドイツばば改め) ふるさとは新茶を摘み取る景色あり はーちゃん 新茶くむ音かろやかに朝来る はっしー 新茶飲む夫の顔そと覗きをり ハルノ花柊 湧き水で山のばばはん新茶のむ マユミ 松本清張新茶のシーンあり まるかじり 棚奥の急須の出番新茶かな マレット 葉書絵の新茶で見舞ふ母の今朝 みうら朱音 新茶汲む母と語らう父のこと みやこわすれ 山里に香りあふれる新茶摘み メイさん 新茶煎る鍋はサラサラ香奏で もえたん 一含み新茶味う喉仏 友健 「あと二週間」ギプスの父の新茶かな ゆすらご お三時は新茶に外郎テレビ消し 阿波オードリー 街角の新茶の試飲匂ひ立つ 伊丹妙子 オンラインツアー新茶の土産付き 磯田省吾 ゆるゆるとワクチン接種新茶汲む 岡山小鞠 新茶淹れ佳き話だけ聞いてをり 花子 お取り寄せ祖谷の新茶のティータイム 花の首飾り 真直ぐに香立ちたる新茶かな 亀田かつおぶし 明日から中間テスト新茶酌む 玉井令子 静かなる防霜ファンよ新茶の香 駒水一生 水出しのもてなし嬉し新茶かな 五十展伝 コロナ禍も香る新茶とあんこ餅 宏峰 「新茶あります」ガラス戸のセロテープ 香依蒼 せっかちが淹れてかいなき新茶の香 些か 孫たちが急須で入れる新茶かな 三保鶴 封筒に新茶見本の届く日々 山薔薇 水出しの新茶の色の極まれり 紗千子 終活ノート書きあぐねては汲む新茶 小池令香 紅たすき作業終わりて新茶くむ 松山冬花 新茶飲む臓器じんわり解放す 城内幸江 浅草は異国語集ひ新茶汲む 新濃 健 砥部焼の藍へ新茶の透きとほる 深山むらさき さみどりの新茶茶柱立ちうれし 水晶文旦 じいちゃんの饒舌祖谷の新茶の香 水蜜桃 兄よりの新茶今年も届きけり 勢田清 新茶汲む吾子の連れ来しフィアンセと 星月さやか 新茶汲む旅の写真をひろげては 石塚彩楓 ジーンズの若きバイトよ新茶摘む 節子。 母偲 しの)び新茶供えて語りかけ 如月 [解説] 新茶が好きだった母にしみじみと……という気持ちは分かるのですが、「偲び」「供え」「語りかけ」あたりの情報が重なっている。

1

15

<取り合わせがうまい句> 鱧ずしの包みを開く指定席 夏草はむ(秀作) 出張の傘をたたんで鱧落とし 深山むらさき(秀作) 転勤の内示そろそろ鱧の皮 石塚彩楓(秀作) [解説] 「指定席」、「出張の傘」、「転勤の内示」などの言葉によってどんな場面でどういう人物が鱧を食べようとしているかが分かる。 むずかしい俳句に挑む! ついつい作りがちな「孫を詠んだ俳句」は、なぜ駄句ばかりなのか!? 五七五に収まらない「字余り」俳句や、季語がたくさん入っている「季重なり」俳句を作るのは、やっぱりタブーなのか!? 大好評の『NHK俳句 夏井いつきの季語道場』に続く、夏井いつき道場シリーズの第二弾。 あっつさん リビングに新茶の余韻福が増す かざみどり 新茶してひとりっきりの至福時 そまり 幼き日新茶香る懐かしさ 鶴 [解説] 4句とも下五が不要、再考してみましょう。

。 。 。

16

。 。

。 。

14

。 。 。

2

。 。 。

10

。 。 。

13